アプリの世界と現実世界との狭間

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「もう済んだ事です。 カッキー先生、十和子さんを大事にしてあげて下さい」 十和子さんはもう十分苦しんだと思う。 俺たちは生きて帰れた。 だから、十和子さんを責めるつもりはない。 「ありがとう。 俺は十和子と結婚するよ。 これからはずっと十和子を支えていく」 カッキー先生が十和子さんの肩を抱きながらはっきりと言った。 「カッキー、私でいいの? 本当に?」 「もちろん、 十和子、結婚しよう」 カッキー先生のプロポーズに、十和子さんはカッキー先生の胸に顔を埋めてボロボロと泣き出した。 「おめでとうございます」 俺たちはカッキー先生と十和子さんへ拍手をした。 カッキー先生がついていたら、十和子さんは二度と黒うさぎにはならないだろう。
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