驥服塩車(キフクエンシャ)

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「あ、あー……あれか。てかいいじゃん別に」 「よくない!お前、もっと丁寧に扱えと何度言えばわかる!」 床に落とされた書類をちらりと見るとすぐに興味を失くし、その辺りに放り捨てた様子にますます腹を立てた相手が、お小言のような説教を繰り返す内、いつものように言い争いになってしまった2人から少し離れ、投げ擦れられた書類を集めるふりをして中を確かめれば、書類には案の定『死亡者リスト』の文字。 (これは……) この文字を見てぴんときてしまうのもどうかとは思うが、何せこれを見るのは初めてではないものだから仕方ない。 「お前この前の戦争の時も、『次はもっと仲良くなれるように配置する』とか言ってなかったか!?」 「だってー、狭いんだもん仕方ないじゃん」 「だったら宗教なんて縛りを最初から設定するな!土地も隣接させて敵設定にしたら、どうやったってうまく行くわけないだろ!この前もそれでダメにしておいて、懲りないのか!?」 「えー?そうだっけ?」 真っ黒のスーツ姿のお方が言うのはもっともだ。私の主は非常に面倒くさがりな上に飽き性で、その上出来もしない難易度が高いゲームが好きと来ている。 そんな性格だから、先程のお小言等日常茶飯事で、主も主で日常茶飯事的に忘れる事がほとんど。私が知り得る限り、それで緑色の星を1つダメにしているし、現在進行形で青色の星はそんなトラブルがあちこちで頻発している。
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