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「3年間、わたし幸せだったよ。 こんなに近くで友樹と過ごせて、 たくさんお喋りも出来て、 こうやって手まで繋げるなんて、 夢みたいだった。 もっともっとたくさん思い出作りたかったな」 震えそうになる声を何とか絞り出して、私は大きく息を吐いた。 今日で最後だというのに、 明日からは会えなくなると言うのに、 友樹はいつもと変わらず、穏やかな顔をして眠ったまま。 まつ毛を閉じ1度だけ深呼吸をしてから、私はゆっくりと椅子から腰を上げた。 「ね。友樹。最後にキスしようか?」 普段だったら考えられない大胆な台詞がするりと口から飛び出して、私は友樹の肩にそっと手を置いた。 近くで見る友樹の顔はとっても綺麗で、だけど記憶してる彼よりずっと男らしかった。 私は目を閉じて震える胸を宥めながら、そっと唇を彼のそれに重ねていった。 少しひんやりとした柔らかな感触に、胸が潰れそうになる。 このまま本当に時間が止まって、世界が私たちだけになればいいのに。
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