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(斬)「よぉ猿、久し振りだな。全帝経由で回ってきた依頼の件で来た。」
(マ)「確かにこうやって話すのは久し振りだなオニザキ!
それと、来てくれたって事は請けてくれんのか?」
(斬)「一応、な…。前にも話した通り、古代文明の文字ってのは俺の故郷の文字だからな。」
一応隠す必要はないが、魔帝が俺であると、炎帝が猿であると、既に王都を中心に活動しているギルド登録者には周知させられている。猿についてはこれまでの言動とギルドマスターという地位から自然に、俺についてはアスファルが和国の方までわかるように周知させていたからだ。
俺については既に公言していた筈だが、それでも未だ喧嘩を売ってくる奴が居ることから、俺の方はあまり良い意味では伝わっていないようだが……。
そんな俺達だが、学園のもの以外は俺達以外の帝が誰なのかは、一応まだ知られていない。本当はレオナルド学園長と言ってもおかしくはなかったのだが、一応こんな言い方をした。
……………この言い方をして通じるようになったのが、ほんの1週間前というのが、頭が痛くなる事実なんだが……。
少し頭痛がしたが、構わず猿から依頼の話を改めて聞いた。
概ねレオナルド学園長から聞いた内容通りだったが、詳しい場所まで知れた。
(マ)「場所はこの国と旧ターナ帝国との間にある小高い丘の近くの洞窟だ。1ヶ所しか洞窟らしい穴はないから、行けばすぐにわかると思うぞ。
他にも洞窟に関する情報は有るが……、」
(斬)「別に要らない。」
(マ)「だよな。 じゃあコッチで適当に受理しておくから、3日以内に行って1週間以内に帰ってきてくれ。」
必要な事は全て聞けたため、ギルドをあとにする。
あ、そうそう、忘れていた。
(斬)「{おい猿、俺達の話を聞いていた欲深い奴等の指導はちゃんとしておけよ。}」
念話で一応、俺達の話に聞き耳を立てていた奴等の対策をしておく。
さて、これで今度こそ問題無いな。
俺は1度家に帰ってリナと嵐を家に置いていく事を伝える。
(リ)「嫌です。着いて行きたいです。」
(嵐)「確かに主に着いて行きたいよね。」
1人と1匹の我が儘をなんとかお土産を用意することで宥めて、俺は『空』と書かれたカードを取り出して転移した。
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