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西暦2178年にもなると、技術の進歩は
凄まじい勢いで、2016年の世界とは異なる。
一番大きかったのは、我々の世界で言う
「超能力」が普通に使える事であろう。
最初に<タレント>と呼ばれる「超能力」を
手にしたモノは、正に「神」と呼ぶに相応しい。
人間であるにも関わらず、その類いまれなる
能力は人々を魅了していった。
神は隠す事もせず、科学に貢献した。
科学的な検知からすると、人間の脳は現在
たかだか10%も使っていない。と云う。
神は「脳を100%使う」為の技術を会得し、
人類の進歩の為に使う、尊い行為に出た。
まず、病気が減った。そして、撲滅した。
科学の分野は発展しつつ、やや廃れた。
<タレント>を使う事により、機械に頼らなく
とも、人間が出来てしまう事が増えたからだ。
増えたモノが一つだけあった。
犯罪だ。
人間は異なる力を手にすると、その力に溺れる。
いきなり大金を手にしたモノが、その後努力を
せずに破滅してしまうのが大半なように、
人間は<タレント>を武器に犯罪に手を染めた。
全員が全員というワケではないが、増えた。
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