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でも、やっぱり自分より賢い人を見ると関わりたくなってしまう。クラスの半数は賢くないので玲子に嫌がらせを続ける。そして、玲子自身は何も抵抗をしないので嫌がらせのレベルはどんどんアップしていく。そんな中でも、クラスメイトの慎二(シンジ)という男の子は、他のクラスメイトのようなことを絶対にしない。
それは慎二という男の子が賢いからだ。
そして、慎二は玲子の中の憧れの人物である。
慎二は、物静かで他の男子のような汚い言葉も言わないし、暴力も振るわない。いつも本を読んでいて、知識が豊富で誰も知らないようなことを慎二は知っている。
いつしかそんな彼を尊敬の眼差しで見ていたのだ。
だから、いつか慎二に話しかけたいと思うが、なんといってもこんな化け物扱いされている自分が話しかけてしまえば、慎二にも迷惑をかけることになるので今は遠慮している。
こういった学校生活が玲子の日常である。
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