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偉そうに黒犬は話し始めた。
『人は死の際に魂は肉体から分離する』
「死後のこと?」
急に死後のことを言われても。
『いいから、聞くんだ』
『分離した先で、みな留まるが、私が管轄してる場所だ。
外国ではケルベロスとも呼ばれる。
北欧ではガルム。
日本では道反の大神(ちがえしのおおかみ)とも呼ばれている。
たまに現世に出てきてしまうこともある。あれが亡者。
先ほどの奴らだ。
鍵はそれを押さえる役目だったのに、勝手に転生してしまった。
そのおかげで現世に亡者がぞろぞろ出てきてしまった。
どうしてくれるんだ!』
「どうしてくれんだ……と言われても、私には記憶がなくって……」
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