出会い

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『鍵、早く肉体と分離しろ』 「いや、無理だって。死んじゃうことでしょ」 『人はもろい。そこら辺から、落ちれば、連れ帰れる』 「いや、無理だって。まだ、生きたい」 言いながら、私って、生きたいと強く願ったことあったかな? 『生きて何なる?楽しいのか?』 生きていてよかったこととかあったけ? 「家族が悲しむし・・・?」 『なんで疑問系なんだ?』 「家族、私が死んだら悲しむと思う?」 『わしに聞いてもわからん』 イライラしたように、犬は首を振ると 『お前の家族、元に行くぞ』 「えええ!!!」 『鍵を短い間でも預かってくれた礼をしに行く』 「いやいや、結構ですよ」 『ははは、遠慮するな』 犬が笑うな!と怒りたいのに無理やり、自宅まで連れて行かれた。
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