雨雨ふれふれ

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雨雨ふれふれ

梅雨の季節、貴方は一体どこにいるだろう。 ビルの入り口で雨宿りをする貴方 カバンを頭の上に乗せて急ぎ足の貴方 新宿の街には大きな傘が連なっている 天気予報は嘘をつかなかった。 私は雨宿りを転々としながら、目的地に向かう。 雨は霧雨からどしゃぶりへ。 私は傘を持っていない、だからまるで鳥のように新宿の街を、風を泳ぐように、どしゃぶりも回避しながら、髪を濡らして進んでゆく。 交差点 信号も雨が嫌いなのだろうか? 赤信号は横断歩道を渡るたびに私に雨宿りのチャンスを与えてくれた。 空を見渡せば灰色の雲に覆われる空、高層ビルに切り分けられた空、さらにはシャワーみたいな雨が私を阻む。 午後3時 西日が雲間からさしてきた。 雨も少し弱まってきてる。 今がチャンス! 緑色に光る信号の光は雲間からさす西日にうっすらと隠されながら、ここは大勢の人が渡り始める交差点 雨はなぜ降ったのだろう? 必然として起こるこの現象に人間的な解釈をすれば、気まぐれ。 私はそんなことを考えながら、今日も風を泳ぐように歩き走る そして、走りながら歩きながら、この街へ消えていく貴方 雨が晴れるとコンビニの入り口には傘がたくさんささっていた。
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