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朧と合流し彼が用意した白い軽ワンボックスの中で制服を脱ぎ、彼がスーツに袖を通した。
「で、今日の依頼は?」
「俺も、今回の依頼について何も知らないんだ」
今回の依頼は、いつもより大変なんだと思い、仕事の時にしかしない病人の演技までして学校まで抜け出してきたのに、呼び出した本人が何も知らなくて怒りが込み上がってくる。
「はぁ。お前は、依頼すら知らないのに俺を呼び出したか?」
「そんな訳ないだろ」
朧の言っている意味が分からない。
「零。社長からの連絡ならちゃんときた。でも、今回は、いつもと違って暗号できたんだ。この暗号を解いて零と一緒に11時までに、その場所に行く事。そしたら、そこに今回の依頼人が依頼を待っています」
携帯を確認するが、零には社長からメールは届いていない。
「暗号! 俺には、こなかったぞ。そんな連絡」
「零! 普段メール見れないでしょ?」
「確かに」
「だから、社長も君には送らなかったみたいだよ」
携帯画面を見せる。
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