長いprologue

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「もし他の人が入ったら?」 カイトはそれを聞くと、真剣な声音で 「異物として排除される」 「そんな!」 「というわけで、行ってこい」 「うん、分かった。でも帰ってこれるんだよね」 片方は相槌を打ったあと、不安そうにそう聞いた。 「分からない」 「えっ?」 カイトの言葉に、予想外だったのか、そう聞き返す片方。 「だが安心しろ、向こうでは待遇がいい筈だ。向こうでも幸せにな」 「……でも 「でもじゃない、こうしてる間にも、向こうは助けを求めている」 片方が発する不安の混じった声に、カイトと呼ばれた少年は被せる。
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