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ビル群が立ち並ぶオフィス街。
その一角に『桐生建設』本社ビルはあった。
一際目立つ高層のデザインビル。
全面硝子張りのオフィス。
朝の陽光が硝子に反射して光輝いていた。
地下の駐車場に停車させて、そのまま役員フロア直通のエレベーターに乗り込んだ。
私は捺さんに渡す書類を胸に抱き締める。
これが仲直りの糸口になればいいけど。
エレベーターは役員フロアに到着した。
私達はそのまま
捺さんの居る最奥の社長室を目指す。
「俊也です」
「入れ」
中から捺さんの声が聞こえた。
「失礼します」
私は初めて社長室に入った。
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