(14)重なるハート

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目に飛び込んで来たのは巨大な水槽。 シックな革張りのソファセット。 重厚な雰囲気の天然木のプレジデントデスク。 「あら? 俊也一人じゃないの?」 「俺だって来たくて来たんじゃない」 デスクに座り、書類に目を通していた捺さんが顔を上げて 私の姿をキョトン見つめる。 「捺さん…忘れ物」 私はデスクに歩み寄り、持っていた書類を捺さんに差し出そうしたが。 胸にギュッとし過ぎて 封筒にシワが寄っていた。 私は慌てて、そのシワを伸ばす。 「あらら・・ 留奈ちゃん 封筒がシワだらけじゃない」
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