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捺さんは私の腕を掴んで、社長室を出る。
向かった先は倉庫のような場所。
「ここは資料室だ」
「・・・」
「お前・・・もしかして
俺と哲子の仲を
誤解していたのか?」
私は素直に頷いた。
「冷静に考えてみろよ。
哲の背丈。
俺と少ししか変わらないし、
喉仏だってあるだろ?」
「そう言われても
私・・・
オカマさんに会うのは初めてで・・・」
「まぁいいよ」
捺さんは優しい微笑を湛え、
私の不意に抱き寄せる。
「嫉妬もしてたの?」
「まぁ」
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