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罪悪感から申し出た僕に、彼女は少し驚いたような表情をしたが、すぐに笑顔になった。
「ありがとうございます。じゃあ、カウンセリングルームまで送っていただいてもいいですか?」
「判りました」
カウンセリングルームの場所は判らなかったけど、僕は彼女の言葉に頷いて、車いすを押して歩き始めた。
「あの、送るなんて言った手前、申しわけないんですけど…………僕、カウンセリングルームの場所、判らないんです」
少し沈んだ声で正直に打ち明けると、彼女は前を見たまま小さく頷いた。
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