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「豪!」
「おおっと、どうしたんだそんなに慌てて」
大急ぎで事務室に戻り、待機していた豪に一部始終を説明した。
「CPAの子供が倒れてたって、マジかよ!?生きてるのか?」
「わからん…とにかく受け付けをしよう、名前や生年月日は適当でいいから」
「よしきた」
身元も何もわからないので、適当な名前と生年月日で受けつけを済ませた。
あとは……。
「警察へ連絡しなくてもいいか?」
豪が汗をふきながら言う。
「いや…それは診察が終了してから、ドクターの指示があったタイミングでやろう。とはいえ、その頃には俺らの仕事は終わってるだろうし昼の人たちがやることになりそうだな」
「了解…しかし、朝からとんでもない事件に出くわしちまったな、満月」
「ほんとだよ」
俺はどっかと椅子に腰を下ろし、ポカリスエットをぐっと喉に流し込んだ。
朝からすごい汗流しちまった。
さて…助かるといいんだが…心肺停止からどれくらい時間が経過しているかわからないし、先ほどのマッサージや電気ショックが効果があったかどうかはわからない。
……俺たちができることはやった。あとは、ドクターにお願いするしかない。
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