第二章 閉鎖病棟の少女

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………。 あれからどれくらい寝ていたのだろうか。突然の胸苦しさと不快感を覚えた俺は、飛び上がるように目を覚ました。 「…………?」 ……様子がおかしい。 起きてすぐの俺にも、この状況が普通ではないということはすぐに理解できた。 部屋全体が不気味に薄暗く……家具だの壁だの床だの……周りにあるものが全て灰色に染まっている。しかし、季節相応のじめじめとした不快な暑さは健在であり、なんとも居心地が悪い。 電気のスイッチはちゃんと入った。 立ち上がって窓から外を覗いてみると…さきほどまでとても綺麗な青色だった空は、赤黒く薄暗い空へと変貌していた。雲に覆われているわけでもないのに外は薄暗い。しかし街灯は一つもついていない。そして何より……。 (人が誰もいない…のか?) ……どこかで見たような場所だ。俺にはこのような場所に見覚えがあった。
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