第二章 閉鎖病棟の少女

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「……別の惑星との均衡が崩れて、地球が異常気象に…なんてな」 この状況をどう解釈すれば最も自然か、なんとなくそんなことを考えた。 しかし、なんとなくありえそうな話だよな。 現に我らが地球は、同じく太陽系惑星である木星に、大量の隕石から守ってもらっているらしい。そして、月、太陽…あらゆる要素が「たまたま」生物が存在できるようにかみ合っているから、我々人間も今、ここでこうしているのだ。 まるで綱渡りのような、いつ崩れてもおかしくないような均衡の中に、俺たち人間は生きている。いつこのような状況に陥ったって決して不思議じゃないのかもしれない。 「とはいえ、それがまさか今だとは…」 この状況が夢でもなんでもないのだとしたら、何か原因がないとおかしい。 俺はあくまでも現実的に考えることにした。 さて、外に出てみたものの、どうしようか。 四方を見渡してみるが、やはり人の気配はない。 もしや、俺が寝ていた間にどこかに避難してしまったのだろうか。 「このあたりの避難所は…俺の職場の病院附属の、看護学校の体育館だな」 以前に近県で地震が発生し津波警報が出た時に、一時的に病院に避難させられたことがあった。うちから会社まではすぐ近くだし、行ってみよう……もしかしたら、医事課に職員が残っているかも。
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