第二章 閉鎖病棟の少女

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その内部は…相変わらず薄暗く、あらゆる薬剤の匂いが充満している。 救急外来には置いていない、見たこともない精密機械が大量に並べられており、それらが発す排気音が室内を埋め尽くしていて、とても不気味だ。 ベッドが入院病棟の大部屋のように、左右対称で並べられているが、その上に患者はいない。 ……一番奧の、左側のベッドを除いては。
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