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「洋史さん、時間……」
「まだ大丈夫」
「だめ、です。もぅ」
「ゆず。イケそうならイッていいよ」
「……っ」
「イケない?イかせてあげようか?」
「や、だめっ」
ガタ、ガタ、と音が鳴る。
テーブルに突っ伏したゆずを後ろから俺が突いているせいだ。
さっきよりも大きく激しくなった音に共鳴する様に、甘い声がリビングの中に響き渡った。
チュンチュン鳴く雀よりも、カーカー鳴く烏よりも、ゆずのこの声を聞く方がよっぽど目が覚める。
後ろから彼女を抱きしめ、荒い呼吸を耳にしながら後頭部に呟いた。
「会社じゃできないね、こんな事」
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