初めての、好き

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「……ごめんママ、もう帰るから」 「もう帰るって…純今どこに…」 「ごめん、帰ったらちゃんと話すから」 そこで私はママからの電話を無理やり切り、そのままスマホの電源を切った。 棗くんが起きちゃったかもしれないと思い、少しだけ顔を覗き込むと、気持ちよさそうに眠ったままだった。 「……良かった、起きてない」 でもどうして。 どうして棗くんは、お酒弱いのに無理して飲んでしまったんだろう。 こんな暗闇の公園で、1人でも飲んでしまうくらい…何か辛い事があったのかな。 何があったのか、凄く気になるけど。 聞いてもきっと、答えてくれないような気がした。 「……棗くん」 5分が経過して、私は一応棗くんに声をかけてみた。 このまま寝かせてあげたいけれど、いつまでもこうしてるわけにはいかない。 パパもママも心配してるだろうから、そろそろ家に帰らなきゃいけないし…。
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