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「でもそっかぁ…純にもついに好きな人が出来たんだ。しかもバスの中で恋が芽生えてたなんてね」
ママは私が棗くんの話をしている最中、ずっと微笑みながら話を聞いてくれた。
娘が恋をした事が、そんなに嬉しいのかな。
「あ…ママ!わかってると思うけど、この事パパには…」
「言えるわけないでしょ。パパなんて純の事大好きなんだから、純に好きな人が出来たなんて聞いたら失神しちゃうかもよ」
「………」
確かにパパなら、ショックを受けるに違いない。
冬汰の事ですら、多分警戒してる気がするし。
「いつまでも子離れ出来ないのよねパパは。純がいつか彼氏を家に連れてくる日なんか来たら、パパどうなっちゃうんだろう」
「……何か、修羅場になりそうだね」
2人でパパならどんな反応をするのか想像しながら笑っていると、タイミングよくパパが帰宅した。
…パパは私達がニヤニヤしてるから不審そうな顔を見せたけど。
とにかくこの話は、パパには絶対言えないママと私の内緒の話。
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