君の好きが、胸の奥に響いたとき

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「アイツ…見るからに鈍感そうだもんな」 「え?何が?」 「……いや、何でもない」 最近あの子の事を思い出すと、自然と笑みを零している自分に気付く。 そろそろ改めないと、本当にヤバイ奴になりかねない……。 「とりあえず!お前の方からも電話してやれよ、純ちゃんに」 「は?何で俺から…」 「かけてやれよ1回くらい。あの子、泣いて喜ぶぞきっと。お前から電話がかかってきたら」 ……確かに、大袈裟に喜んでくれそうだけど。 「……別に電話で話す事なんか特にないし」 「そんな冷たい事言うなって。風邪大丈夫?とかそんな話でいいんだから」 …そこで俺は箸を止めた。 「…ちょ…待った。風邪って…何の事?アイツ、風邪引いてんの?」 「え?あぁ、うん。多分まだ風邪治ってないんじゃない?俺、純ちゃんに会ったの病院だったし」 「え……」 病院で会ったなんて、初耳だった。 そういえば彼女にどこで関と会ったのか聞いたとき、彼女はどこか焦っていたような気がする。
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