君の好きが、胸の奥に響いたとき

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それから数日後の夜、突然彼女から二度目の電話がかかってきた。 「………」 夜21時過ぎ。 いつもなら、仕事を終えて帰宅してテレビを見ながらまったりしているところだけど。 この日は、たまたま大学のときの友人数人で集まっていて。 俺の隣には、当然のように関もいた。 「お、なに電話?」 「あー…うん、ちょっと」 盛り上がっている俺達の席から少し離れて電話に出た。 「もしも…」 「あっ!もしもし!じ、純です!こんばんは!」 「………」 バスの中で会うときは少しも緊張なんかしていないのに、何で電話のときは敬語まで使って改まってくるんだろう。 ……さすが、天然。 「あ…あれ、もしかして棗くん、今まだ外…?」 「あぁ、うん。今日ちょっと、飲みに出てて」 「あ…そうだったんだ!ごめんね、何か急に電話かけたりして!」
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