君の好きが、胸の奥に響いたとき

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数週間後の日曜日。 その日は久し振りに高校の頃の友人達に誘われバスケの練習に顔を出した。 社会人チームに所属しているとはいえ、ほとんど顔を出していなかった自分。 忙しいなんて言い訳をしながら、ただ休日に汗をかく事を避けていただけ。 久々に本気で汗を流したら、こんなにも楽しかったんだと思い出す。 「カジ!この後焼肉行くぞー」 「おー。でも俺そんな食えないかも。マジ疲れた」 「お前、まだ若いのにオッサンみたいになってね?」 「………」 周りの友人より、どこか若さに欠けている事は認めるしかない。 「どうせだから関も誘うか」 「…関は日曜は野々宮といるから来ないだろ誘っても」 関はバスケには全く興味がなく、俺らのチームには所属していない。 それに関は友人よりも彼女を優先するタイプだから、誘っても日曜日は絶対に来ないとわかっている。 「へぇ…あの2人まだ続いてんの?すげーな」 「……近々結婚するらしいよ」 「はっ?マジで!?」
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