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「やった終わったー!明日から夏休み超嬉しい!カズ君といっぱいデートしよーっと。ね、とりあえず今日はぱーっと皆でカラオケ行こうよ!」
終業式が終わり、ついに明日から夏休みが始まってしまう。
こんな日、来なければいいのに。
最近はそんな事をずっと思っていたけど、当然のように一学期は終了した。
暗くなってる私とは反対に、未央はハッピーオーラをそこら中に撒き散らしている。
彼氏のカズ君は大学生だから、夏休みは今まで以上に会える回数が増えるらしい。
それに加えて未央は推薦入学がほぼ決定しているから、必要なのは面接だけで筆記試験の事は今のところ気にしなくていい。
踊り出しそうなくらいに明るくなれるのは、当然といえば当然かもしれない。
私だって、もし未央の立場で棗くんにいつでも会えるんだとしたら……嬉し過ぎて毎日ニヤニヤしながら過ごしてしまう。
「ごめん、未央。カラオケ行きたいけど、今日はこれから図書館行こうかなと思って」
「図書館?」
「俺もパス。純、図書館行くなら俺も行くわ。受験勉強集中したいし」
「そうだね、一緒に行こ」
「ちょっと待ってよ!二人が行くなら私も図書館行くし!」
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