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待ちに待った、花火大会当日。
棗くんと花火大会へ行く事が決まった日から、何回スマホでカレンダーをチェックした事か。
待ち合わせは19時半。
夕方頃から浴衣に着替えるとしても、午前中とお昼はいつも通り空いていて。
空いている時間は、いつも通り冬汰と図書館へ向かった。
「……何かお前、今日浮かれてない?」
「え、そう?そんな風に見える?」
「浮かれるに決まってんでしょ!ね、純。だって今日は花火大会!純と棗くんの初デートの日なんだから」
「ちょっ…未央!声響いてるってば」
土曜日の図書館は平日よりも混雑していた。
私と冬汰はほぼ毎日この図書館を利用しているけど、未央は気が向いたときだけついて来る。
「私も今日純ママに浴衣着せてもらうから、勉強終わったら純の家直行ね」
「うん。楽しみだね!……浴衣着るなんて、久し振りだなぁ……」
花火大会は今までも友達同士で何度か行った事はあるけど。
わざわざ浴衣に着替えて行くなんて事、最近はしばらくしていなかったかもしれない。
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