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「今日はとびきり可愛く仕上げないとね。未央ちゃん、純の髪可愛くしてあげてくれる?」
「もっちろん!任せて下さいよ!メイクもいつもより大人っぽい感じに仕上げてあげるからね」
私以上にはしゃいでいるママに浴衣を着付けてもらい、髪とメイクは未央にお任せした。
未央はさすがその道を目指しているからか、大きなメイクボックスをわざわざ持参してくれていた。
「純がデートかぁ…何だかパパと初めてデートしたときの事、思い出しちゃうな」
ママは嬉しそうに微笑みながら、私に浴衣を着せていく。
「へぇ~初めてのデートってどこ行ったんですか?」
「実はね、私達の初めてのデートも花火大会だったの」
「え!」
私と未央は同時に驚いて声を上げた。
まさか、ママとパパの初デートも花火大会だったなんて…初耳だ。
「うわ、何かロマンチック!両親と同じシチュエーションでデートなんて、何か良い事ありそうじゃん!」
「……あるかなぁ……」
そんな話をしている間に、黒地に鮮やかな花柄の浴衣は綺麗に着付けられ。
未央のプロ並みの腕のおかげで、ヘアメイクもあっという間に浴衣仕様に仕上がった。
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