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「お前さぁ、具合悪いなら具合悪いって言えよ。今更、隠す必要ないだろ俺らに」
「そうだよ純!私そういうとこ鈍いんだからさ、言ってくれないと何もしてあげれないじゃん」
お昼過ぎ。
授業を終えた冬汰と未央がわざわざ心配して来てくれた。
そして病室に入ってきた途端、冬汰の容赦ない説教が始まった。
幸い個室だったから良かったものの…もし大部屋だったら、恥ずかしくて耐えられそうにない。
「もう、わかったってばー…入ってくるなりそんな怒らなくてもいいじゃん」
「ハッキリ言ってやんなきゃ、お前また同じ事するだろ。バカだから」
「………」
言い返せない自分が、悔しい。
「勉強、無理し過ぎたんじゃないの?霧島と毎日図書館行ってたんでしょ?純は真面目だから、自分を追いつめるまでやっちゃうとこあるし」
「でも、今から本気で頑張らないと……試験に落ちたくないし……」
「純の頭なら大丈夫だって!受かる受かる」
「星野…お前、本当テキトーだな」
「テキトーじゃないし。純が頭いいの、知ってるでしょ霧島だって」
……こういうとき、2人が私の支えになってくれてるんだと実感する。
2人には、ちゃんと甘えられるようになりたいって思った。
例えこの先、今以上の迷惑をかける事があるとしても。
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