永遠に、叶う事のない願い-2

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「純ちゃんは聞いてないかもしれないけど、私、来月大地と結婚するの」 「来月……」 ついに、結婚してしまうんだ。 親友の彼女とはいえ、長年棗くんが想い続けてきた女性が。 綾乃さんと関さんが結婚してしまったら、その瞬間に棗くんの想いは終わりを告げてしまうんだろうか。 それとも、この先もずっと、手の届かない女性だと知りながらも想いを抱き続けるんだろうか。 ……永遠に叶う事のない願いを胸にこれからも…棗くんはたった一人で生きていくんだろうか。 「今、本当に凄く幸せなの。ただ、梶真くんの事は……友達としてやっぱりこれからちゃんと恋が出来るのか気になって…」 「本当に、友達として?……それ以外の感情は少しもないって、断言出来ますか?」 棗くんの事を想うと、涙が自然と溢れてくる。 きっと棗くんはこれからも、一人で生きていこうとする気がしたから。 今までと同じように。 だけどそんなの、やっぱり、寂しすぎるよ。 「……綾乃さんは本当は、関さんの事も棗くんの事も、両方同じくらい好きなんじゃないんですか?」 ……比べようがないくらいに、二人の事を。
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