自分の夢へ、近付くために

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「ほら、次純の番だよ!ねぇねぇ月9の主題歌あるじゃん、あれ歌ってよ!」 「えー、月9最近見てないから主題歌わかんないもん」 今日は、クリスマスイブ。 で、クラスの彼氏彼女いない人達だけで、カラオケでクリスマスパーティー。 最初、勉強したいから行くのを断ろうとしたけれど、強引な未央に強制的に連れて行かれてしまった。 ちなみに未央は彼氏のカズ君とは別れていないけれど、今日は運悪く彼氏がバイトになってしまったからこっちの寂しい集団のパーティーに参加している。 「純。次いつものあれ歌うぞ一緒に」 「え、またデュエット?冬汰あの曲本当好きだよね」 「お前しか女のパート歌えるヤツいないんだから、文句言わないで付き合え」 …と、命令口調な冬汰のリクエストで、マイナーな曲のデュエットに付き合わされる始末。 でも、何だかんだ言いながらも、来て良かったって思った。 家にいても勉強するだけだし、最近は本当にこうやって出掛ける事なんてなかったから。 4分50秒の歌が終わり、マイクを他の人に回してテーブルの上にあるカルピスソーダに手を伸ばすと、テーブルの上に置きっぱなしにしていたスマホのランプがカチカチと点滅している事に気付いた。
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