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そこへ彰悟は大きな声を掛けた。 「お早うございまーす!。 お疲れさまでーす!」 場違いな陽気でのんびりした挨拶に、 彼らは気がそがれた様だった。 先輩たちは気まずそうな顔でその場を立ち去って行く。 青年は黙って散乱した掃除道具を拾い集めはじめる。 その横を通り過ぎながら彰悟は小さい声で『頑張れよ』と囁いた。 青年にその声が届いたかどうかは分からなかったが。 そしてこの青年には夢や希望はあるのだろうかとふと思う。 先にきっといいことがあると思うと大変なことも辛く感じないし、 その逆はとても苦しい事を彰悟は知っている。 彰悟は父と母と三人で目標に向かって走っていた頃のことを思い出す。
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