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『今日は、デートか?』と相手の女性の顔を見たとき、
またあっと驚いた。
あの事件のもう一人の関係者。
あの当時は彼女も女子高生だったはずだ。
『ずっと付き合っているのか』ここで二人に気付かれると色々面倒な気がして、
彼らに背を向けるようにカウンターに向き直る。
さっさと試食を済ませてここから退散しようと思いながらも、
斜め後ろに座る彼らに注意が向いてしまう。
「鷹ちゃん、心配し過ぎじゃない?
秀さんは私達の先輩なんだよぉ?
親切で紹介してくれてるんやと思うんやけどなぁ。」
「やめとけって。
そんなうまい話、絶対裏があるって。」
「でもー、秀さん誰にでもできる仕事だって言ってたよ。
最初はリーダーさんが色々教えてくれるねんて。
楽しいし、秀さんも半年で前の仕事のお給料より3倍ぐらい
稼げるようになったんやって!
それに、そのサプリメント毎日飲んでるから風邪も引かへんし
二日酔いにもならへんのやって!」
「かすみ、駄目だ。絶対あやしいって。
だいたいお前、
誰にそんなサプリメント売って回るつもりなんだよ。
かすみにそんな事できるわけないだろ?友達無くすぞ?」
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