突然の悲劇

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2年前の夏、 その日は商店街の会合の後、 暑気払いがあるとかで、 正志は夕方から出掛けていた。 当時、彰悟は高校3年で部活も引退していたので 正志の穴を埋めるべく、 夕方から店で片付けの手伝いをしていた。 その時自宅の電話がなったのだった。 ほぼ同時に店の電話も鳴り、彰悟が出た。 最初、相手の声がうわずっていて何度もどもるので 『メロディー』のマスターだと分からなかった。 「彰悟君か!?大変や、 おやじさんが刺されて救急車で運ばれた! ぼくらもタクシーで追いかけてきたんや。 市民病院の救急や!わかるか?すぐこい!」 「!!」 その時事務所奥の階段から母の悲鳴のような呼び声が聞こえた。 「彰悟!お父さんが!」 母も病院からの知らせを聞いたのだった。
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