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日曜日の朝。
iTVのコントローラーに、ピタッと肉球をタッチさせて番組を選ぶ。それから僕は、いつもの定位置に正座して大画面スクリーンに向かう。
僕の日曜日。このひと時ために、ご主人様が「猫でも簡単肉球タッチ操作」がキャッチフレーズの最新iTVを買ってくれたのだ。最新のテクノロジーに感謝。
さて。お楽しみのこの番組、「半にゃライダー」。どこにでもいそうな普通のねこちゃんが、般若の面を被って正体を隠し、世界征服を企む悪の組織と戦う!
勧善懲悪で爽快なストーリーが超人気を呼び、現在、シリーズ3。子どもたちだけでなく、ねこちゃんたちからの絶大なる支持も受け、視聴率もiTVの売り上げも招き猫上りだ(←このイミ不明さはスルーして)。
オープニングが始まった。テーマソングの「半にゃライダー3(スリー)」が流れる。この疾走感と正義感あふれる歌詞、そしてドラマチックな盛り上がり、たまらない。すでにメガヒットし、オリコンチャートのトップに君臨中。
CMだって目が離せない。なぜなら、「半にゃライダー」のモデルとなったといわれるイケメン能楽師が、彼の愛猫と共に出演しているCMが流れるからだ。僕はこのCMの中で愛猫と戯れるそのイケメン能楽師を見て、彼のファンににゃった。
僕もこのCMの中のイケメン能楽師と戯れる愛猫のように、ご主人様と戯れたい。かまってもらいたい。けれども、複雑なネコ心を持つため、もじもじしたりすねたりするだけで、素直にお願いできなかったりする。
さあ、そのCMタイムも終わり、いよいよ本編が始まった。
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