至福の時

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入院中、航大が身の世話をしてくれた。 いつもの日常に戻ろうとしていた。 「悠真様、水族館のチケットなのですが、 ご一緒に行って頂けないでしょうか」 笑顔で頷いた。 「ご退院なさったら、絶対約束で御座い ますよ」 数日後。 退院をした。 失声症は治っていないが退院は出来た。 そうすると知らない、家についた。 家に入ると、凛兄がいた。 全く、状況が掴めなかった。 「悠真、此処が新しい家だよ。 最初からこうするべきだったんだ。 悠真と航大君の為の家。 でも、流石に未成年二人暮らしだと 心配だから、俺と次いでに京介さんも 住むことになった。 勿論、輝と慶もね」 驚いたけど、もう、親に何も言われない。 「おう、悠真、来たか。 これから、二人でデートなんだろ。 いいねぇ、次はダブルデートしようぜ」 ダブルデート? 「ちょっと、京介さん、それまだ 言ってないのに」 「まだいってなかったのか」 「そうだよ」 「悠真、航大。 俺たち、付き合ってて、今日から、 同居するから」 えっ、ウソ。 いつから、いつの間に。 「面白れぇ、悠真が百面相してる」 「私は、存じておりました」 航大は、呆れた顔で言った。 「何度か、目撃してたもんな。 航大に凛の喘ぎ声聞かれてたの 知らないだろ」 「何それ」 「やってる最中、航大と目が会ってさ」 「何で、そこで止めないんですか。 恥ずかしいですよ」 「誰かに見られたら、燃えるだろ。 お前の喘ぎ、聞かせたくなる」 「もう」 「イチャイチャしていることですし、 私達はデートに参りましょう」 あのままで良いの。 「二人とも気をつけるんだよ」 「行ってらっしゃい」
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