俺と世話役

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あの後、着替えて、眠りについた。 「ぅん、今、何時だぁ」 時計は七時を指していた。 「喉乾いた、航……」 さっき、あんなこといってしまったし、 自分でいくか。 ベットからでて、立つと頭痛がした。 完全に風邪だ。 航大に怒られる。 ドアを開けようとすると 「悠真は、またなの」 母上の声。 「全く、何であんなお金がかかる子。 産んじゃったのかしら」 ドックン 「はぁ、金食い虫ね」 はぁ、はぁ。 「まぁ、あいつに金を使う事と、 金を溝に捨てることは一緒だからな」 父上の声。 「凛が居れば、我が家は安泰なのに」 「凛もあんな利益のないものなんて、 捨て置けばいいものを」 もう、何も聞きたくない。 ドアの前に座り込んでしまった。 何か、気持ち悪くなってきた。 ヤバイ。 そんなとき、ドアが開いた。 「悠真様、どうなされたのですか?」 「どうもしない」 「でも、顔色が悪いですよ」 「いい、構うな」 「構います」  そういって、俺をお姫さま抱っこした。 「おい、航大」 「大丈夫じゃないですよね、悠真様?」 うつ向きながら、 「航大、トイレ連れていけ、吐く」 「はい」        トイレへ   「うっ、オェー、ゴホ、はぁ、はぁ」 「収まりましたか」 頷いた。 「悠真様、口ゆすいで」 ゆっくり立ち上がり、洗面台で口を ゆすいだ。 その後、タオルで口元を拭いて、 ベットに寝かせてくれた。 「大丈夫ですか、悠真様」 「あぁ」 ピピッ。 「37.2分、微熱ですかね。 他に、何かありますか」 「頭が痛い」 「今日は、薬を飲んで早く寝ましょう。 悠真様」 「何だ」 キスされて、舌を絡ませた。 「あっ、お前、よく、さっき吐いた奴の 口まさぐれるな」 「私は大丈夫です、気にしません」 「気にしろよ」
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