年月日不詳 どこかの畑

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 その時、僕の手の甲にくっついていた青い石から光が発せられたのです。青い光が地上の一点めがけて吸い込まれていきました。 「あ!エアリエルが反応し合っているぞ!」  タカツキくんが声を上げました。  鷹のような鳥が、光りと同じ方向に飛んでいきます。 「さては、ルテアはあそこだな」  ロシュくんもうなずきます。  そして、二人が僕を見つめました。  青い光が導く場所――。  僕は、すべてを悟りました。  これは、長年の勘というものです。 「行きましょう……。あの場所は『東京地裁』です」    もう、嫌な予感しかしませんでした。
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