年月日不詳 裁判所

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 その時です。  裁判所前に群がっていた、報道陣が一斉に駆け出したのです。 「大変だ!」 「す、スクープだ!」 「場所は!?」 「渋谷駅、スクランブル交差点より明治通り、原宿方面!」 「ピンクの髪をした謎のポリス美少女が……猛スピードでタクシーを追いかけているってよ!」 「特撮じゃないらしいぞ!」  ――。 「ササカ……目立ち過ぎだ……」  タカツキくんが困ったようにため息を吐きました。 「ササカ先輩……ここでも警察の仕事してるのか……」  ロシュくんも頭が痛そうな顔をしました。 「だ、誰を追いかけているのでしょう……」  ルテアさんが、僕とウサさんを交互に見ました。 「お、お二人の……お知り合いじゃないですか?もしかして……」  僕は、ますますイヤな予感がしました。
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