年月日不詳 どこかの畑

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 でも、それくらい衝撃だったんですよ。  だって、そうでしょう?  え、ハトリさん笑っているんですか?  まあ、そうですよね。  夢の話なんだから……スミマセン。  とにかく、僕はこの青い石を返せば済むことなんだと、ようやく気付いたわけです。  ところが、その青い石が僕の手の平から離れようとしないんです。  こう、強引に引き離したら今度は逆の手にくっつきました。  まるで磁石のように――。 「遅かったか。石が地上の人間の『心』に触れてしまった」  その青色の髪をした少年が舌打ちをしながら僕に手を伸ばしました。 「こうなったら、無理やりにでも……!」
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