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「……私に家政婦の仕事をしろって?……けど、家事なんてほとんどできないわよ、私」
葉月は笑っている変人にそう言った。
「いやいや、家政婦ぐらいにすごいことはしなくていいんだ!ただ手伝ってくれるくらいでいい!どうかな?」
正直、すごく怪しいし、信じられるものではない。
……が、知らないところで野宿も考え難いものだ。
どうするべきか…そう悩んでいるところに、決定的な言葉が耳に届いた。
「お金も用意するし、もちろん住み込みでOK!悪くない案だとおもうんだけどなぁ……
それとも……
怖いの?」
ニヤリと変人にそう聞かれた瞬間、葉月はバッと前を見た。
「怖いですって?まっさか!そんな筈ないでしょう?もちろんやるわ」
葉月はムキになったようにそう言った。
「良かったー。僕の家、今本当にやばくって。これで安心だ」
さっきの笑顔とは別に明るく笑って言った変人に、乗せられた…と本気でイラつきつつ、葉月は気になっていたことを尋ねることにした。
「あなた、名前はなんていうの?」
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