近距離バトル、勃発-2

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スーパーを出て、私の家とは逆の方向へと進んでいき15分ほど歩いて。 棗くんの足が、あるマンションの前でぴたりと止まった。 「ここの、3階」 「………」 ついに、到着してしまった。 行きたくて行きたくてどうしようもなかった、棗くんが住んでる家。 RC構造の、4階建ての小さなマンション。 そこの、角部屋。 301号室。 「ごめん、エレベーターないから階段だけど」 「うん、大丈夫!」 スーパーで買った荷物は、全て棗くんが持ってくれていた。 階段を駆け上がっていく棗くんの後を、ちょこちょこ追いかける私。 いつもなら、階段ってちょっと疲れるなって思ったりもするけど。 今回ばかりは、疲れるだなんて言うはずがない。 どこまでも、上って行けそうだよ。 「言っておくけど、別に面白くも何ともない部屋だよ。ワクワクしてるとこ悪いけど、本当普通だから」 「別に面白さを期待してるわけじゃないから、気にしなくて大丈夫だよ!ただ、棗くんが普段生活してる場所を見たいだけだもん」
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