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「でもさ、今日梶真と純ちゃんが一緒にいるって事は、アイツ部長にチェス勝ったんだ?」
「あ…はい!もう、棗くんの圧勝でした!……って、何でチェスの事……」
棗くんがパパとチェスで勝負をして見事に圧勝した件は、つい今朝の出来事。
なのに、どうしてもう関さんが知ってるんだろう……。
「何でって、俺、梶真に特訓頼まれたんだよ」
「え?特訓って……」
いまいち話が飲み込めない私に対して、関さんは更に詳しく説明し始めた。
「なんだ純ちゃん、梶真から何も聞いてないの?」
「……何も聞いてないです」
「どうしても週末純ちゃんと一緒に過ごしたいから、強引にデートの許しをもらうために部長の得意なチェスで勝負するとか言い出してさ。実は俺、部長以上にチェス得意なんだよね」
関さん、チェス得意なんだ……。
ううん、そんな事より。
どうしても週末私と一緒に過ごしたいだなんて…本当に棗くんが言ったのかな。
棗くんが関さんにそんな事言うところなんて、少しも想像出来ないんだけど……。
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