近距離バトル、勃発-2

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「私も、毎週会いたいって思ってるよ。棗くんの事大す……」 大好きだから。 いつものようにそう言おうとした瞬間、この間未央に言われた言葉を思い出した。 やたらと好き好き言ってくる人は、信用出来ない。 今はそれを可愛いと思ってもらえていたとしても、それがいつまでも続くはずがない。 好きってしばらく言うなって言われていたのに……危なかった。 「……棗くんに会うと、元気がもらえるから」 大好きな気持ちを、別の言葉に置き換えてみた。 すると棗くんは、何故かふっと笑って私の頬を軽くつねった。 「今度は何を企んでんの」 「え」 「親友二人に何かそそのかされた?」 「……」 「ま、いいや。多分それ、長くは続かないだろうから」 そして棗くんは、全てを知っているかのような余裕の笑みを浮かべながら、視線を私からテレビへと移していった。 「………」 何か、よくわからないけれど。 多分、棗くんは。 私が思っている以上に、私の事を知り尽くしている……気がする。
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