ラインを越える、一歩手前-2

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「あんたの彼女?冗談でしょ。だってどう見ても未成年…」 「あ…あの!初めまして桐谷純と申します!棗くんと、真剣にお付き合いさせて頂いてます!」 玄関先で、大声で自己紹介をして頭を下げる彼女。 そしてその様子を、目を丸くして見つめる姉。 その幸の呆気にとられたような表情を見てプッと笑いが漏れてしまう自分。 「あー……、初めまして。棗の姉の幸です。ていうか棗…あんたロリコンだったんだ…」 「それ以上言ったらマジで怒るけど」 「そうなったら倍返しするけどね」 「相変わらず嫌な女だな」 「私にそういう口聞くの百年早いから。とりあえず、純ちゃんだっけ?こんな所で話すのも疲れるから、中入れば?」 「あ…はい!お邪魔します!」 幸はニヤニヤと笑いながら、純を家の中へと招き入れた。 純も純で、幸の威圧的な態度に不満はないのか嬉しそうに頬を緩めながら脱いだ靴を綺麗に揃えた。 何かもう、嫌な予感しかしない。 本当、幸の顔を見た瞬間、すぐに車に乗って出て行けば良かった。
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