何があっても、君の傍にいるから

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「………」 病室の扉をノックすると、「どうぞ」と部屋の奥から女性の声が聞こえてきた。 開けると中には部長と奥さん、それから親友の星野未央が目を真っ赤にしながらベッドに寄り添っていた。 「梶真…わざわざ来てくれたのか」 「連絡もらったんで、会社から直行で来ました」 「あ…私が連絡したんです!純が病院に運ばれたのに、棗くんに報告しないのはおかしいかなと思って」 親友の星野未央は、俺がここにいる事を部長が良く思わないと思っているのか。 焦ったように必死に部長に力説し始めた。   ベッドにいる彼女を見ると、既に落ち着いたのか眠っているようだった。 「純、今やっと落ち着いて少し眠ったところなの。ごめんなさいね、棗くん。いろいろ迷惑かけちゃって」 「いえ、迷惑だなんて思ってませんから。……それより、倒れた原因とかって…」 「とりあえず今すぐに緊急手術をしなきゃいけない感じではないみたいなんだけど…でも検査をしなきゃハッキリ原因がわからないから、今日から何日かは入院しなくちゃいけないの」  
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