何があっても、君の傍にいるから

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「……ふーん。わかった。嫌ならやめる」 「え…」 そこで俺は、胸に触れていた手を惜しむ事なくスッと離した。 そしてくっついていた身体も少しずらして、敢えて距離を取ってみた。 「純粋に風呂を楽しむ事にするから。あんたもリラックスして入りな」 本当はこんなに近くにいたら、彼女の身体のどこかに触れていたい欲は出るけど。 あんまり攻めすぎて、本気で引かれてしまったらどうしようもない。 ……浮かれんのは、この辺までにしておくか。 「今日、晴れたねずいぶん」 「……そうだね」 「帰る前にどこか寄りたい所あったら言って。ここ十時にチェックアウトだから、どこか寄って帰っても…」 雲一つない青空を見上げながら目を閉じて、一方的に彼女に話しかけていると。 ちゃぽん…とお湯が跳ねる音が聞こえ、それとほぼ同時に彼女が遠慮がちに俺の身体に寄り添ってきた。 「………」 「……やっぱり、くっついてもいい?」 その聞き方があまりにも可愛くて。 多分、俺の頬はだらしなく緩んだと思う。
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