君の前で流した、涙の理由

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「……棗くんって、結構エッチだよね」      「男はみんなそうなんじゃないの?好きな子に対しては」    彼女は俺以外の男を知らないから、男がどういうものなのかをあまりわかっていない所がある。 ハッキリ言って、男なんか下心の塊。 好きな子には、いつだって触れていたいし触れてほしい。 言葉と同じくらい、身体を重ね合わせる行為も大切で重要なものだと俺は思う。 互いの気持ちが一つになれる気がするから。 「あ、そうだ」 「何?」 「あのね、私、もう一つ夢が出来たんだ」 「もう一つ?」 今、彼女が追いかけている夢。 それは、いつか立派な看護師になる事。 その夢を実現するためなら、俺はどんな些細な事でもサポートしていきたいと思っている。 「看護師になる事以外の夢って何?」 もう一つあると聞かされたからには、その夢の内容がどんなものなのか知りたくなった。 当然、気になるに決まっている。 でも彼女は何故か照れくさそうに笑いながら、 「……まだナイショ」 と、まさかの焦らし発言をした。
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