その恋は、Destiny

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「じゃあせめて、好きな子が出来たら教えてね。ていうか、冬汰が好きになる子ってどんな子なんだろ。全然想像出来ないや」 例えば私と未央がファッション雑誌を見ていて、可愛いモデルさんが数人写っているページを冬汰が後ろから覗いてきたとき。 明らかに可愛いモデルさんに対して、『可愛くない』とか『よくこのレベルで雑誌に出れるな』とかあり得ない暴言を吐く。 『この女、あざとそう』とか『自分の事を可愛いってわかってる女は面倒くさい』とか。 その度に私と未央が冬汰に猛反発して、よく言い合いになったりもしていた。 だから冬汰の好きな女性のタイプなんて、長年一緒にいるくせにいまだに把握出来ていない。 想像出来なさ過ぎて笑っていると、冬汰は笑ってる私とは真逆の真剣な表情で私の事を見つめてきた。 「……冬汰?どうし…」 『どうしたの?』そう聞こうとしたとき。 冬汰はスッと細くて長い人差し指を私に向けた。 「お前。……って言ったらどうする?」 「……へ」 え、ウソ。 何この展開。 ウソだよね?冗談だよね? でも冬汰の顔、いつになく真剣だし。 どうしよう。 これって、笑い飛ばしてもいいのかな。 それとも……。 すると、明らかに戸惑ってしまった私を見て、冬汰はブッと笑いを吹き出した。 「お前なわけねーだろ。なに本気にしてんだよバーカ」
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