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冬汰が思いっきり笑い飛ばしてくれたから。
私もほっとして、一緒に笑う事が出来た。
「もう…一瞬ちょっと本気にしちゃったじゃん冬汰のバカ!」
「いや、普通信じないから。……何年も彼氏に夢中の女を好きでいる男とか、マジで救いようないし」
そして冬汰は、俺の話はもういいからと言って棗くんの話題に切り替えてきた。
「彼氏、元気?」
「うん、元気だよ。今日の夜ね、国家試験合格のお祝いしてくれるって」
「へぇ。相変わらず仲良いんだ」
「うん、仲良しだよ。ケンカとか、ほとんどしないかも。あ、でもこの前ね…」
冬汰は冷たく見えるけど、本当は優しい。
冬汰の優しさは、私が一番よくわかってると思う。
私がどれだけくだらない話をしても、冬汰は必ず最後までちゃんと話を聞いてくれる。
更に、所々でツッコミも入れてくれる。
子供の頃、病気の事で引っ込み思案になっていた私を見捨てないでいてくれた。
ずっと一緒にいてくれた。
一人っ子の私にとって、冬汰は兄のようでもあり弟のようでもある身近な存在。
……私の人生で、絶対に欠かせない存在。
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